ガラスピースの工業生産化と機械化メリット、金属部品加工業

 手加工に代わる、独自のNC加工法の開発で金属部品加工業のNC(工作)機械で、従来難しかったガラスピースも金属部品と同様に手軽にNC加工出来るようになった。
 地元の下請け金属部品加工業の設備を有効利用し経営多角化で脱下請けを試みる企業と連携する意図もあって開発したガラスピースの工業生産化です。

 このガラスピースの生産システムは、製造業の多品種少量生産方式をモデルにした。
 一般に製造業は、CADで図面を描き、CAMでNCプログラムを生成し、NC機械加工で部品を製作し、組立てて製品を作る。
 ステンドグラスも同じような生産工程で製作できれば、金属部品加工業でも製作できる、と考えた。
 そこで、CADでデザイン図をトレースして型紙を作り、CAMでNCプログラムを生成し、NC機械でガラスピース(部品)を加工し、組立てて製品を作るシステムを考えた。

 この実現を目指して、ステンドグラス専用CAD・CAMソフトウェア【後述】を開発し、独自の多品種少量生産システムを開発した。
 通常、多品種少量生産の場合、治具交換等の段取り替えが発生しロスが生じる。
しかし、本加工法は段取り替え不要の万能治具・取付け板で、ロスをなくした。
この加工法から、ガラスピースの工業生産化が可能になり、機械化メリットを享受できるようになった。

機械化メリットとは

  1. 強いえぐれや鋭角、複雑な曲線等の複雑な形でもOK。
  2. 手加工品質の限界に比べ、NC加工は機械部品並みの高品質。
  3. 滑らか仕上げで機械部品並みの寸法精度。
  4. 均一品質・量産も可能。
  5. デザインの質を高める量産効果の期待が大きい。
    コストダウンのための量産効果というより、デザインの質を高める量産効果の期待が大きい。例えば、色違い模様や繰り返し模様、パターン模様、アラベスク模様、幾何学模様、シンメトリー模様などは、量産による均一品質がデザインの質を高める効果がある。さらに、大規模なデザインのステンドグラスづくりも可能になる。
  6. 一般的な機械化メリットとして、不良品が少なく(無駄がなく)計画生産が可能になり、ムリ、ムダ、ムラのない生産管理が可能になり、効率的な経営管理が可能になる。

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投稿日:2018年12月20日